Alumni Interview 生命環境学科生命科学コース卒業生インタビュー記事

生命環境学科生命科学コース卒業生インタビュー記事
深井 諄志さんの写真

深井 諄志さん

高等学校教諭

広島県立三次高等学校出身
2016年生命環境学部生命科学科卒業 (奥研)

  • 今はどういうお仕事をされていますか?

    広島県の公立高校に理科教諭として勤務しています。今年で採用6年目になり,現在の勤務校が2校目です。専門は生物分野なので「生物基礎」「生物」や,「科学と人間生活」の授業を担当しています。校務分掌は,教務研修部に所属していて「総合的な探究の時間」の授業づくりやICT機器の整備などに関わっています。また,学級担任や部活動顧問なども務めさせていただき,さまざまな視点から生徒の皆さんにかかわり,共に学び続ける教員を目指して仕事を行っています。

  • 庄原キャンパスでの学生時代はどういうふうに過ごされていましたか?

    部活動と研究室での生活が特に印象に残っています。
    部活動は,ウインドオーケストラに所属していました。白楊祭(大学祭)での演奏はもちろん,幼稚園や福祉施設,地域のイベントなどで演奏させていただきました。さらに,地域の楽団にもお邪魔させていただき,幅広い世代の方々と関わる貴重な機会になりました。

    研究室は,植物病理学研究室に所属していました。奥先生にご指導いただき,アブラナ科植物根こぶ病という病気の研究を行いました。実験室で病原体の遺伝子配列を増幅したり,実験圃場でアブラナ科植物を栽培したり,発病試料の採取のために農家の方を訪問したり,多くのことを経験させていただきました。上手くいかないこともありましたが,先生にアドバイスを頂いたり,研究室の先輩や同級生と協力したりして試行錯誤したことは,とても良い思い出です。

  • 庄原キャンパスで学んだことは今のお仕事などにどのようにいかせていますか?

    「生物基礎」や「生物」の授業では,もちろん大学で学んだ知識をいかせています。今でも大学時代の教科書や授業プリントを見返すことがありますし,高校の教科書には少ししか載っていない植物病理学の内容も,つい詳しく話してしまいます。顕微鏡観察や遺伝子組換え実験などの観察・実験でも研究室で学んだ技能をいかすことができています。顕微鏡観察の試料として学校周辺の植物病原体を用いた授業では,生徒の皆さんが大変熱心に観察してくれていました。

    また,「総合的な探究の時間」の授業では,研究室での活動が役立っています。勤務校では,生徒一人ひとりが自分の興味関心や進路に応じてリサーチクエスチョンを決め,その答えを導く課題研究を行っています。先行研究を調べたり,研究計画を立てたり,それぞれの場面での大切な視点を研究室での活動を通して学ぶことができたと感じています。

  • 庄原キャンパスは他の都道府県の人も多いですがどうでしたか?

    ほんとうにそうですね。様々な地域から庄原キャンパスに来ているなと思いました。出身地によるものか分かりませんが,多様な人たちと出会うことができ,多くの刺激を得ることができました。所属していたウインドオーケストラでは,部長や学生指揮を務めさせていただき,様々な考えをもっているメンバーとよりよいものをつくっていくことの難しさや楽しさを学ぶことができました。また,研究室で留学生と過ごすこともありました。英語は苦手でしたが,一緒に実験をして,熱心に実験に取り組んでいる姿に大きな刺激を受けました。

  • 最後に何かひとこと

    実は,高校生の時から教員を志していた私の第一志望は,教育学部でした。ただ今思うと,庄原キャンパスでの大学生活は,教員という夢を叶えるためにとても有益であったと思っています。大学の周りには何もないように見えるかもしれませんが,だからこそ,自分たちのやりたいことを応援してくれる環境が庄原キャンパスにはあると思います。庄原キャンパスで貴重な4年間を過ごすことができたと感じています。

深井さん授業風景

生命科学コースからのコメント

生物資源科学部生命環境学科では、高等学校・中学校の理科の教員免許を取得することができます。
生物資源科学部(以前の生命環境学部)は県内・県外の高等学校や中学校にも多くの人材を輩出しています。
本学全体の教職については教職課程に関するページをご参照ください。
生命科学コースでは、遺伝学、分子生物学、細胞生物学、生理学、植物生理学、免疫学、微生物学、分子進化発生学など高等学校で学ぶ生物学をさらに掘り下げた科目が開講されています。進展が著しい生物学の先端を学び、高等学校などでの授業にいかすことができます。

 (地域資源開発学科では、高等学校の農業の教員免許を取得することができます。詳しくは地域資源開発学科のページをご参照ください。)

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